BLOXEED: 国内版と海外版の違いについて
もくじ
それぞれの基板について
国内版と海外版では、そもそも使われている基板が異なります。
国内版で使われているのは「システム18」(1989年発表)です。16bitのCPUとFM音源を搭載し、「テトリス」を初めとしたヒット作を支えた「システム16」(1986年発表)の直系の後継機種となります。システム16にカスタムチップを加えたほか、セガの基板の中でもJAMMA規格の配線に初めて対応した基板でもあります。
一方で、海外輸出版で使われているのは「システムC」(1989年発表)です。メガドライブと共通のアーキテクチャを持っており、製造コストも安価であったと言われています。「コラムス」「コラムスII」などの作品に加え、社会現象を巻き起こした「プリント倶楽部」、更にはキディライドマシン、ポップコーン自販機のモニターなど、ビデオゲーム以外にも幅広く使用された実績があります。
更に、SEGA AGESの「テトリスコレクション」では、システムC版に次ぐ隠しモードとして、「テトリス」と同じ「システム16」基板相当で動くブロクシードも楽しめるようになっています。
感知できる違い
国内版(System 18)と海外版(System C)は、以下のような違いが覗えます。
- タイトルロゴの出現の仕方が異なる。国内版が文字が覆い被さるように登場するが、海外版は一枚絵のフェード・インである。
- デモ画面のパワーブロックの説明も、国内版が下からせり上がって登場するが、海外版は一枚絵の表示である。また、海外版はそれぞれのパワーブロックの囲いの色が違う。
- 同様に、ランキング画面(HOT SCORE)でも、国内版は1位から順に文字が右から左に流れるように表示されるのに対して、海外版は即座に一枚絵が表示される。
- パワーブロックの背景が、国内版が灰色であるのに対して、海外版は緑色である。
- プレイ中の1P, 2Pの文字色とゲームオーバー時の順位の色(例:「RANK IN!<改行>1」)が、国内版が白色であるのに対して、海外版は桃色である。
- 全消し消去点の表示が、国内版が赤色であるのに対して、海外版は桃色である。
- 国内版ではレベルによる背景の変化の合間に暗転は発生しないのに対し、海外版では僅かな時間の暗転が発生する。また、Level 18とそれ以降2レベルおきに、同様の暗転が発生する。
- 海外版の一部BGM/SFXが、国内版のものより音が低い。例として「アブナすぎる」(ピンチ時BGM)「お立ち台」(VS時BGM)、更にクレジット投入音・パワーブロックのキャラクター出現ファンファーレなど。
- ステージの背景が違う(表1に示す)。
- 海外版は、それぞれのパワーブロックについて、4ラインズを除き、最初の発動時に説明文が表示される(表2に示す)。
- パワーブロックのショットで全消しした場合、国内版は「GOOD<改行>DESUNE !」と表示され、海外版は「GOOD !!」と表示される(さらに海外版では、得点以外の文字が桃色である)。
- 米国版システムCでは、ボタンは3つではなく1つしかない。そのため、連射も片方向しか付けることができない。
表1:各レベルでの背景
Level |
国内版 |
海外版 |
0 |
夕焼け |
夕焼け |
1 |
2 |
3 |
地球*1 |
4 |
5 |
6 |
木を登る動物 |
7 |
地球*1 |
8 |
9 |
銀河の渦 |
10 |
砂漠 |
11 |
12 |
火山 |
滝 |
13 |
14 |
15 |
16- |
火山 |
表2: 海外版パワーブロック説明
(改行位置も再現)
PB |
説明文 |
16 |
THIS WEIGHT ELIMINATES 3 VERTICAL ROWS OF BLOCKS. |
S |
PUSH THE BUTTON TO SHOOT AT THE BLOCKS. |
B |
EXPLODES AND DESTROYS THE BLOCKS. |
F |
PUSH THE BUTTON TO DROP THE BLOCKS IN PLACE. |
表3: ゲームの説明文(改行位置も再現)
国内版 |
海外版 |
遊び方 |
HOW TO PLAY |
時間によって、 ブロックが下から押し上げられます。 |
WHEN A LIMITED PERIOD OF TIME ELAPSES, BLOCKS MOVE UP ONE ROW. |
パワーブロックのラインを消して… |
COMPLETE THE ROW THAT CONTAINS THE "POWER BLOCK", AND... |
ピンチを切り抜けてください!! |
YOU CAN GET OUT OF TROUBLE. |
2人対戦でも1CREDIT!! |
(No counterpart text) |
対戦モード |
VS. MODE |
2ライン以上 同時に消して |
MAKE 2 ROWS OR MORE AT A TIME, AND... |
相手にラインを 送れ!! |
SEND THEM TO YOUR OPPONENT. |
表4: その他の説明文(改行位置も再現)
国内版 |
海外版 |
モードセレクト画面 (海外版は各モード名の上に必要クレジット数を表示、ディップスイッチで変更可能) |
通常 モード |
ORDINARY MODE |
2人 対戦 モード |
VS. MODE |
コンティニュー画面 |
コンティニュー? |
CONTINUE? |
コンティニューすれば 同じ順でブロックが おちてきます。 |
IF CONTINUED, BLOCKS FALL IN SAME ORDER. |
(国内版/System 18)ディップスイッチについて
国内版のディップスイッチでは以下の設定が出来ます(表はJPG画像ファイルです)。どちらのスイッチについても、工場出荷設定はすべてOFFとなります。
(国内版/System 18)サービスモードについて
サービスモードにアクセスすると、以下の画面が表示されてメニューが選択できるようになります。選択は1P側スタートボタンで行い、サービスボタンで決定します。各メニューの決定もしくは離脱時にもサービスボタンを使います。
- INPUT TEST:現在操作されているボタンやジョイスティック、およびディップスイッチの状態を表示します。
- SOUND TEST:効果音や音楽を再生します。1P側スタートボタンを押すと、次のトラックが流れます。
- CRT TEST:7色のカラーバーが表示され画面の色味のテストができます。
- MEMORY TEST:暫く待っていると、ROMとRAMの診断結果が表示されます。
- BACK UP RAM CLEAR:"YES"を選択すると、BOOKKEEPING(帳簿)メニューの記録が全て0に戻り、乱数シードが初期化されます。また、クリア後は即座にサービスモードを終了しタイトル画面に戻ります。
- BOOKKEEPING:投入クレジット数やプレイデータの統計を見る帳簿画面です。
- COIN CHUTE 1/2, COIN CREDITS:各コインシュートから投入されたクレジット数が表示されます。COIN CREDITSは1, 2の各シュートの合計です。
- SERVICE CREDITS:フリープレイ設定時にサービスで投入されたクレジット数です。
- TOTAL CREDITS:COIN CREDITSとSERVICE CREDITSの合計です。
- NUMBER OF GAMES:この基板で実際にプレイされたゲーム回数です。
- TOTAL TIME:この基板の稼働時間(デモ画面表示時間を含む)です。
- GAME TIME:上記の内ゲームをプレイされている時間のみに限定した時間です。
- LONGEST TIME:最も長かった1ゲームでプレイされた時間です(プレイ時間は、ゲームモードが決定されてからゲームオーバーの演出が始まるまでの時間です)。
- AVERAGE TIME:各ゲームのプレイ時間の平均です。
- LAST GAME TIME:この基板で最後にプレイされた1ゲームでプレイされた時間です。
- TIME REPORT:ゲームプレイ時間の集計です。2分以下、2-3分、3-4分、……、9-10分、10分を超えたゲームの回数がそれぞれ集計されます。
- SCORE REPORT:1ゲームあたりの平均得点、この基板で記録された最高・最低得点です。最大値は999,999です。
外部リンク
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本ページの最終更新日: 2023/03/24