テクノスジャパンよりリリースされた、業務用ゲーム機にリリースされた物を限定して指す。元々の原作はDOSなどを始めとする各種プラットフォームにて制作されている。主に、ラウンドクリア制、24種のポリキューブ制限などが大きな特色である。
鏡像同形。鏡写しの形が移動や回転によって完全に重なること。アーケード版で登場するCS/CZ以外のポリキューブは、全てアキラルである。アーケード版で出現しないアキラルなポリキューブは5種ある(→「ペンタキューブ」)。
a-(否定辞) + chiralから。
特定のポリキューブがぴったり入ったり、あるいは隙間を作ってもフェイスを消すための待ちとして適切な状態になっていること。その待ちのことを指す。「5T受け」とか「5T待ち」といった場合は、5Tが入る形状全般を指すし、より特定的に「5Tのぶっ刺し待ち」などといって、5Tでトリプルになるような地形の受け方を限定することもある。
Y軸、Z軸と共にピットの3次元の方向を定義する軸のうちの1つである。
ピットを俯瞰したときの左右の軸。これを中心としてポリキューブを回転させるボタンは海外版(のAボタン)にしか存在しない。
点数を稼ぐための落下テクニック。強制落下を行うと、接地から僅かな時間の後にポリキューブが固定されるが、固定される前にレバーやボタンの操作を受け付ける余地が僅かながら存在し、その間にブロックを浮かせると接地音の後にも関わらず再び強制落下が始まる。これを階段落としとよび、2回目以降の接地が発生すると、そこで得られる通常の落下点が代わりに100点に置換される。この方法で得られる得点は、時に通常ラウンドの得点の半分以上を占めることさえあるため、スコアリングのためにはマスターしなければならない。
ポリキューブの回転操作を行うことで、地形に開いたキューブの穴を塞ぐこと。習得すればスライド入れでは不能な地形の修復も可能だが、回転方向が限られる上に、立体的なブロックの操作を定石として覚えておくことが大変難しい。
3Lおよび3Lの形で底面に置くことが出来るポリキューブの形状を指す。基本的な図形であり、ポリキューブの待ちとして1つ覚えておくと潰しがききやすい利点がある。中でも、末尾6の底面積2×5のラウンドでは殆どのポリキューブが鉤型であるため、待ちも鉤型で作っていくとよい。
ピットの天井と床を除く四方の壁にポリキューブが張り付いている状態で回転を行うと、本来壁の中にめり込んでしまうような位置にポリキューブが来てしまうのを防ぐため、ピットの中央へと収められる補正のこと。
ブロックアウトでは床蹴り(floorkick)、ブロック蹴り(cubekick)は存在せず、天井蹴りには特異なルールが存在する。
次のラウンドに進むために消さなければならないフェイスの数である。アーケード版では、指定されたこの値を0にすることでラウンドクリアとなり、次に進むことが出来る。
規定フェイスよりも余分に消しても明確なボーナスは無いが、余計に消した分だけの消去点や落下点などは多く貰えることになる。
一口に「キューブ」といっても、どちらの意味なのかが分かりにくいので、注意が必要である。
(1) →「単位キューブ」
(2) →「ポリキューブ」 (「ブロック」と同じ意味で使っている)
ボタンを押すことによって、ピットの一番下まで操作中のポリキューブを強制的に落下させること。アーケード版ではAボタン(海外版ではレバーの玉の上についているDボタン)を使い、一度ボタンを押したら設置まで止まることはない。設置から固定までの間には僅かな猶予時間があり、その間に1マス・1回程度のレバーや回転ボタンの操作も出来る(→「階段落とし」)。
鏡像異形とも。鏡写しの形と回転しても重ならない性質のこと。
よく分子構造などで使われることばだが、ポリキューブに対してキラルといった場合は、CSとCZのように、鏡写しの形が異なるポリキューブをさす。一方、4Lなどのように(テトリスでは奥行き方向への回転が出来ず鏡像を区別しているが)3次元の回転によって鏡像同士が重なり合うものは、キラルではないという意味でアキラルであるという。アーケード版ではCS/CZの1対しか存在せず、アーケード版で出現しないキラルのポリキューブは6対、12種ある(→「ペンタキューブ」)。
ギリシア語で「手」を表す語から由来する。右手と左手はキラルの関係が成り立っていることから、上記の性質をそう呼ぶようになった。
ラウンドをクリアした場合に最後に加算される得点。算出方法はスコアシステムを参照。国内版などの得点が雀の涙であるのに対し、Set 1の得点が非常に高いことで知られる。
ボーナスステージではない通常のラウンドで窒息すること。ハイスコア、累計単位キューブ数はこの時点で決定される。
カリフォルニアドリームスが最初にリリースしたコンピュータ向けのバージョンに準拠するシステムを搭載したブロックアウトのことを意味する便宜上の呼称。主にエンドレスで1種類の盤面で行い、最大41種類のポリキューブが登場するのが特徴である。
画面左側に与えられる、現在のピットの高さの最大値を示すカラーチャートのようなもの。これが天井の高さ-2まで達すると、BGMのテンポがレベルに関わらず最速になる。
ゲームオーバーとなった場合、そのラウンドから1クレジット使用して再開することができる。ただし、残りフェイス数だけは持ち越しになり、それ以外は初期化されてスタートする(フィールドのポリキューブもなくなり、レベルも1の状態から計測し直す)。
操作中のポリキューブが、時間によって床方向に1マスずつ移動すること。手動による落下は強制落下として区別する。
「緑勝負」という風に、高度インジケーターの色を伴って接尾辞様に用いる。この例では緑は3段目の高さであるが、それ以下の層(青と紫)に穴が開いており、見える限りの場所を埋めてもフェイスを消すことが出来ない状況の場合、緑でフェイスを取らなければならないので、その状況を「緑勝負」と呼ぶ。最下段の青に対しては当然呼称しない。ピットの高さの半分ぐらいになると、残り1フェイスであってもクリアは厳しい。
フェイスをキューブで充填させて消した時に得られるスコア。素点が50点であり、高さの段数と同時消しの面数でも倍率が掛かる。詳細はスコアシステムを参照。
ブロックアウトの処理落ち(ゲーム速度が急激に遅くなったりする現象)は、主に重たいブロック(5K, 5F, CS/CZ, etc.)など立体的な描写が複雑なポリキューブを、大きく描写する必要がある時に発生し易い。ピットの天井の高さが低ければその分描画は大きくなるし、ワイヤーフレーム分も大きくなる。よって、これが発生し易いのはRound 20, 24, 30などの面であるといえよう。 処理落ちが発生すると、ボタンの認識ミスなど操作ミスが発生し易く、また階段落とし等の猶予も体感上減るように感じられる。エミュレータ版ではそれが極めて起こりにくいために、プレイの際は要注意である。
落下中のポリキューブを、天井が塞がっている穴の部分まで落下したのを見計らい(もしくは強制落下を行って設置させ)、そのあとでレバーで移動させることによって隙間を埋めること。
ピットの縦・横・高さを表す数字(4×5×08などが例)。各ラウンドごとにその寸法は決められていて、10ラウンド周期となっている。ラウンド30までは、1周ごとに高さが1段少なくなる場合がある。
X軸、Y軸と共にピットの3次元の方向を定義する軸のうちの1つである。
ピットを俯瞰したときの鉛直方向の(天井と床を結ぶ)軸。これを中心としてポリキューブを回転させるボタンはCボタンである。
単位キューブ2個で構成されたポリキューブ、これもモノキューブ同様、2Iの1種類しか存在しない。
ピットの升目1個分を示す立方体。このゲームでは最大5個まで連結したポリキューブが降る。単位キューブの数は「累計単位キューブ数」(cubes played)として画面右下に記録されている(ポリキューブの落下した回数をカウントしているわけではないので注意)。
ピット中に積み上げられるように配置されたキューブ群をまとめた呼称。地形となっているキューブは高度インジケータの色と同じ色で示されているが、俯瞰視点のため天井が塞がっていると空隙は見ることが出来ない。
また、地形の扁平さや待ち方の形などを指すことがある。用例として「5X受けの地形が整っている」「地形がガタガタしている」など。
ポリキューブを置けない状況になるまで積み上げてしまうことをさす。ボーナスステージであれば、その時点で終了・ボーナス清算となり、通常のラウンドではゲームオーバーとなる。厳密な条件は2点あり、以下のいずれかを満たすことを意味する。
(1)ピットの中に積んである地形のキューブと、次に出現するポリキューブの出現位置が重なってしまった
(2)天井突き破り、つまり天井(ピットの高さ)よりも高い場所にポリキューブを置いてしまった
「2使い」という風に数と伴って接尾辞様に用い、今降っているポリキューブを使って何マスの地形を埋めるかを意味する。例えばCZに対してB面やR面を利用する時は最下段の接地面に3Lの形状が入ることになるので3使いと称し、U面とD面では2I分のスペースが接地面となるので2使いという。
単位キューブ4個で構成されたポリキューブ、8種類が存在し、5種類はフラット(4I, 4L, 4T, 4O, 4S)、立体は3種類有り、うちアキラルが1種(4Y)とキラルが1組2種(CS, CZ)ある。
ポリキューブが一切自由落下をしていない場合のように高い位置にいて、そこから天井をはみ出すような高さになるようにポリキューブを回転させるとき、地形とぶつからない高さであるにもかかわらず回転不能になる現象が起こる。これは、ブロックアウトの「天井蹴り」が、回転の可否を判定するときに限り、あたかもポリキューブの頂点が天井と同じ高さになっているかのような位置で判定するため、回すことの出来る高さが目減りする。これが天井蹴りであり、基本的に天井蹴りはBボタンによる回転でしか発生しない。
天井の高さよりも高い位置にポリキューブの一部または全体が触れること。窒息の条件(2)に該当する。 本来であれば天井蹴りの補正によって回避されるのだが、別のところでY軸回転を行った後に天井蹴りを食らった場所へポリキューブを移動すること自体は合法手のため、天井突き破りが発生する。
単位キューブ3個で構成されたポリキューブ、2種類(3I, 3L)が存在する。
このゲームに存在しないもの。キューブの落下を行うまで、次に何のポリキューブが来るという情報が与えられないという点が、ブロックアウトの難易度を押し上げており、頓死を味わわせる原因である。「ジオキューブ」のみ、ネクストのポリキューブが見えるようになっている。
フィールドとも。縦横の底面積と高さが指定された、3次元空間で、床の方向に重力がある。プレイヤーは、この中でポリキューブを積み上げ、フェイスを消去していく。
テトリスで消えるのが「直線」状に並んだ正方形であるので、ラインと呼ぶのに対し、ブロックアウトではキューブの敷き詰められた1つの「面(層)」が消える。この面(層)のことをフェイスという。
ポリキューブのうち、高さが1になる面が存在する物を指す。4Yなどのように、どのようにおいても高さが2以上になるので平面的ではないポリキューブを、「立体的な」とか「フラットでない」(non-flat)ポリキューブと表現する。
4Yまたは4Yの形を含むポリキューブの形状を指す(4Y, 5K, 5F)。中心から複数の箇所に分岐しているようにみえるためその呼称があるが、バランスが非常に悪く、配置に多くのスペースと単一箇所の穴を要求する。5Xと並んで包括的な対処が難しいポリキューブと言えよう。
操作中のポリキューブのことを、パズルゲームの慣例的にそう呼ぶことがある。
(1)[Blockout] このゲームの商標名。カドン・エンタープライゼスが商標権を有し、カリフォルニアドリームスが開発した。種々のプラットフォームで移植を含む開発が行われたが、テクノスジャパンはアーケード版の版権を取得し、1989年、ブロックアウトを国内外に送り出した。
(2)[blockout] 全消し(ポリキューブを落下させてフェイスを消すことによって、ピットからキューブが全く無くなる状態)のこと。本サイトでは中黒を入れて「ブロック・アウト」表記するが、英語ではどちらも一語である。消去点が10倍となるが、確率が相当低い偶発役である。ボーナスステージ以外で達成した場合、特典としてレベルが1まで下がる。
アーケード版ブロックアウトでオリジナルの登場人物(電脳人格のように描写されている)。プレイヤーの挑戦をけしかけるような演出で登場する、謎の白い顔。本サイトの小ネタにて若干ながら調査してある。
単位キューブ5個で構成されたポリキューブ、29種類が存在するが、テクノスジャパンが開発したアーケード版では17種が廃止され12種類のみが登場する。内訳はフラットが8種類(5I, 5J, 5Y, 5X, 5T, 5L, 5C, 5P)、立体が4種類(5Q, 5K, 5H, 5F)ある。
廃止されたキューブはフラット4種(5R, 5N, 5W, 5Z)、アキラルな立体1種(5A)、キラル6対12種(CJ, CL, TS, TZ, LS, LZ, SS, SZ, YS, YZ, HS, HZ)があるが、これらは原作バージョンやiOS版等では、全てのポリキューブを解禁しているEXTENDED SET(iOSのみGRADED SETも)を選択時に出現しうる。
同一直線上にキューブが並んでいるポリキューブの総称で、モノキューブからペンタキューブまで一通り存在する。奇数の長さの棒は形態が3通りしかないが、偶数の長さの棒は回転軸が原則として左に偏るため、立てた時に階段落としする面なのか、伏せて回転入れをする面なのか、把握しておくと運用上役に立つ。
慣用的には数字をつけて「4棒」「5棒」などと長さを表すために使う。勿論、大きい物ほど置く時のスペースが必要で、リスクの高いポリキューブと言える。
アーケード版に特有のラウンド。30秒間の間に、底面積2×2のピットに高速落下するポリキューブを消去する。30秒経過するか窒息するまで続けられ、どちらで終了したかに関わらず、所定のボーナス点が与えられ、次のラウンドに進む権利が得られる。1フェイス1,000点と得られるボーナス点は破格である。
ボーナスステージは通常ラウンドを5回クリアすると突入する。
1個以上の単位キューブの組み合わせからなる立体的な形状をさす。プレイヤーは、ピットの天井から降ってくるポリキューブを回転・移動操作し、ピットの同じ高さの層を単位キューブで充填し、フェイスを消去していく。
ブロックアウトに登場するポリキューブは単位キューブ数≦5を満たしたものだけが登場し、キラルであるものを別々に数えて全41種類が存在する。テクノスジャパンの作品では、そのうち難解な17種のペンタキューブを除いた24種が登場する。
由来は勿論 poly-(ギリシア語接頭辞で「多」を意味) + cube であるが、上記の通りポリキューブは立方体で構成されたものの総称と考え、複数からの構成ではないモノキューブ(1I)もそれに含んで呼ぶことになっている。
ブロックアウトにおいては、一口に「面」というとどの意味なのかが分かりにくいので、注意が必要である。
(1) [face] →「フェイス」(「3面消し」などの場合はこの用法。あるいは「層」と言い換える場合もある)
(2) [round] →「ラウンド」 (「30面クリアには運が絡む」などの場合にはこの用法)
(3) [side] ポリキューブを上下左右手前奥の6方向から見ることで、初期位置の正面からどちらを向いているかを指す時に用いる(本サイト特有の表現である)。本サイトでは正面をA面、以下左右をL面/R面、上下をU面/D面、背面をB面と呼ぶことにしている。
単位キューブ1個で構成されたポリキューブ、すなわち1Iしか存在しない(単位キューブそのものであるという言い方も出来る)。
他のゲームでは「ステージ」や「エリア」や「面」などと呼ばれる、ブロックアウトでのゲームを区切る単位。ラウンドは規定フェイス数を消去することでクリアでき、次に進むことが出来る。通常の5ラウンドを終了すると、ボーナスステージがあり、次の通常ラウンドが行われる。
強制落下によって得られる得点。単位キューブ数×落下段数が得点となるが、階段落としを実行した場合、1度目の落下のみがこの計算式で算出され、残りの接地が発生した時は全て階段落としスコア(100点)に置換される。
階段落としを余計に1回行う技。天井突き破りの条件を満たすところで落下ボタンを押し、その後で階段落としの猶予時間の間に安全な場所に階段落としをすることにより、100点を得るというものだが、自由落下と固着の猶予が少ない高レベルの場合であると、天井突き破りの状態のまま移動が間に合わなくなり、ゲームオーバーとなることがあるため、点数に見合わないほどにリスクが高い。最序盤での実行にとどめておくほうが無難である。
自然落下の速さの指標で、1≦L≦5の値をとる。基本的にはそのラウンド中にピットに配置した単位キューブの数によってレベルが上がり、落下速度も上がっていくが、ボーナスステージ以外でブロック・アウトを達成することにより、レベルが1まで下がる。
Z軸、X軸と共にピットの3次元の方向を定義する軸のうちの1つである。
ピットを俯瞰したときの上下の軸。これを中心としてポリキューブを回転させるボタンはBボタンである。