4Sの最短回転経路 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
A0 | neutral | ||||||
L0 | B | A1 | C | ||||
B0 | BB | L1 | BC | U1 | CB | A2 | CC |
R0 | BBB | B1 | BBC | U2 | BCB, CBC | L2 | BCC |
B3 | CBB | R2 | CCB | A3 | CCC | ||
R1 | BBBC | U3 | BBCB, BCBC, CBCC | B2 | BBCC, CCBB | R3 | BCBB, CBCB, CCBC |
L3 | BCCC | D1 | CBBB | D3 | CCCB | ||
D0 | BCBBB, CBCBB, CCBCB, CCCBC | U0 | BBBCB, BBCBC, BCBCC, CBCCC | D2 | BCCCB, CBBBC |
フラットなテトラキューブの最後の1つが、この4Sです。4Tと共に、階段(3Lの形状に窪みがある)地形に填まるタイプのポリキューブで、立体世界においてはその使い易さが向上しています。4Tの項でも4Sと並んで「ダブル狙いの基本形」という位置付けを与えていますが、4Sは4Tのように3I使いこそ出来ませんが、伏せることによって「底面で2使い」出来るのは大きな特長です。また、2次元のテトリスとの比較として、S字型のテトロミノは鏡像が回転によって一致しないのでS, Zという2つの形態が別々に登場し、合致しないほうが来るのをプレイヤーは忌避していましたが、4Sは立体形状であるがゆえに、悩むことなくSとしてもZとしても使うことが出来る優位性があります(その意味では、S/Z両方の窪みに対応できる4Tの優位性は失われたという言い方も出来ます。これは4Tが平面的に線対称な図形であるためといえます)。
4Sのほかの特徴として、24種類の形状が別個に存在するものの、回転軸の位置しか違いが無いペアが存在するという、変わった性質があります*1。例えばA1とA3は一見して同じ形態に見えますが、回転軸の位置は[(3,3)]にあるため、軸が4Sの胴体の左右どちらについているかという違いがあるのです。これが全ての形態に当てはまるため、回転軸を考慮しない形状は12通りとなります。この違いは、特にBボタンで回したときに違いがはっきりし、A1形態からは軸が床側の位置にあるU1形態に、A3形態からは軸が天井側についたD3形態となるのです(回転法則図では分かりにくいですが、U面は回転軸が床向き=高さが低い位置にあり、D面は天井向き=高さが高い位置にあります)。この回転軸の違いによって、可能な回転入れや階段落としのパターンが変わってくることがありますが、4Tと違って平面では線対称でも点対称でもないが故に無理に覚えなくても良い大道芸クラスの物まで含め、マスターには極めて難しいものがあります。
4Sをベタ置きする地形が生まれるのは、何といっても鉤型系のブロック、その中でも高次周では必ずと言っていいほど登場する立体テトラキューブ(4Y/CS/CZ)との組み合わせでしょう。角に鉤型を占めたところをみると、4Sで2つの地の広げ方があるのが分かります。Fig. 1の4コマ目で4Sを引いたときに、5コマ目ではB1形態に回転して下のほうに地形を広げる一方、6コマ目ではA0形態のまま右側に地形を広げる形でドロップしています。地形の障害物が少ないうちは、4Sによって着実に埋まっている部分の面積が増やせることはいいことです。さて、7~8コマ目で4Sをまたベタ置きしていくと、地形の分断が発生しますが、これくらいならばなんとか許容範囲です。この地形に対しては、立体テトラキューブの対応のために、U面を向けて伏せて置き、何かと有用な2マスをあけておくという戦略も十分考えられます。また、窪地の繋がりを断たないようにする戦略とは逆に意図的に窪地を分断させるのがよいこともあります。8コマ目の、5Xを受けた上で、鉤型や4Lをベタ置き出来るというアイデアも光ります。これは7コマ目よりはよい地形と考えられます。フラットなポリキューブのベタ置きは頭の中で置いた後の形をシミュレートし易いので、そこでどんな形が填まるのか、どの形に弱くなるのかを考えながら積んでいけるようになってください。
4Sの窪地が起こりやすいのは、3Lもそうですが、4L/5L/5Jなどの大型のL字で組み合わせをしたときが挙げられます。Fig. 2では5Jと5Lを5×3の地形に埋めることで、4Sが入る窪地が出来る図を表します(より正確にいえば、アーケード版で登場しない5Nがぴったり入ります)。
さて、S字で注意しておかなければならない点は、A面とB面の違いです。他の面と異なり、この平たい面はBBでなければ鏡写しの形へ反転できません(他の面ではCCとなります)。Fig. 3でBを使わない形で入る窪地を1段目で表示しています(最後まで空白の窪地については、BBまたはBBCと入力して埋めます)。この辺は4Tの器用さに一歩譲るといったところでしょう。ただし、4SはU/D面の伏せる形が使いやすいのが特徴ですので、置き場に困る状況は思ったより少ないはずです。また、もう1つ注意が必要なのは、平積みした場合に片方のコーナーが留守になってしまうため、早急なケアが必要になることです。Fig. 4では、4Tでも使った「3×3条件で4S→5X→5T」の図式を用いています。3×3では5Xの受けがそのままではありませんが、こちらはより5Tが受けにくいなどの、出来る地形の差が悩ましくなります。[(2,1)-(2,3)]に5TをL0形態で突き刺すと、次の待ちが5C形となり、紫色の層を消去できても形がより悪くなる危険性があります。5Xを再び引いたときの対策や、5Hでの消去のチャンスで地形の高低差を著しくしないように真ん中のラインを穴待ちにするという手が有効になります(穴が端っこの場合、5Hの3使いを行うことで2I部分が上段に寝そべるので、掘り返しが望めなくなります)。
平たい形からの回転を見ます。A面とB面の各形態は全て、Z軸方向に180°回転することで回転軸の位置だけが異なる同形となります。ただし、もともと占有面積の多いテトラキューブの地面での水平回転は、使えるケースが限られています。Fig. 5にて、A0→A1(Fig. 5a左上), A2→A3(5a右下)、B0→B1(Fig. 5b左上), B2→B3(5b右下)。1コマ目の盤面は、高さが2のキューブのある(x,y)座標には、高さが1のキューブがないものとして想定した場合に、このように回せることを示します。どちらのケースにおいても、180°逆の形ではブロック蹴りが発生するため、回転不可能になりますので注意してください。しかし、図のような離れ小島のような地形を作るほうが寧ろ数倍難しいのではないでしょうか(例えばCSやCZを敢えて屋根を作るように置いて、隙間を入れるなど回転入れを始めから狙うなら可能ですが、そもそも24種類のポリキューブのどれを引くかが、大概の場合は分からないのです)。Bボタンについても見ていきますが、A1→U1とB1→U3の場合のみ回転し、それ以外は床蹴りのため回転できません。しかしその場でU面にしか向くことが出来ないのであれば、初めからしかるべき面を向けて回転すればいいのです。なお、回転入れでしか入れられないシチュエーションとしてはFig. 6があります(A1→U1のパターン。スライド入れが[(1,4)]のキューブで防止されています)。ただし、1-3のスプリット狙いにした方が高さも出にくいとあり、使いどころは殆ど無いと言えます。
Fig. 1 |
Fig. 2 |
Fig. 3 |
Fig. 4 |
Fig. 5a |
Fig. 5b |
Fig. 6 |
4Sにおいておそらく最も多用される形態となるのがU/D面です。この面は、地形上にたった1つの単位キューブがあるだけで、隣接する2マス分の地形を埋めることが出来、積んだ段の2段目も程よく均してくれるため、優れた形状です。これも平面で置いたときのように、鉤型の結合部が上手くマッチして同じ面の4Sを連続して繋げることができます。この使いやすさはFig. 7からも、連続して引いても置き場所に困らない状況が多いことからもいえます(複雑なポリキューブほど、連続で出現すると地形の破壊力が高いのです)。
また、広い地形だからといってみだりに4Sを置きに行かないシチュエーションもあります。それがFig. 8の例ですが、5X+1マスという窪地は、4SのA/B面でカバーする場合、どうやっても1マスの窪地が2箇所残ってしまいます。5X受けが2つ出来ると楽観的に考えることも出来ますが、そんなときに5Cや4Oを引いたらどうするのでしょう? ……待ちが特定の形状に偏るというのはそのような危険もあります。今は右側に地形があるものとしていますが、もしそこにも1個隙間があったとしたら青の層は必然的に捨てる流れになるでしょう。そんな時にみすみす1段捨てないように、隙間を2マスだけ埋めてくれるU/D面は役に立ちます。Fig. 8の2~3コマ目が実際の手筋ですが、苦手なポリキューブを地形から評価できれば一流です。2コマ目の[(1,1,1)-(2,1,1)]を埋める手筋は、T字待ちで5X, 5Hなどの対応に文句がなく十分形ですが、次に5Cを受けたときの形が少し厄介です(4Y/5K待ちになり、末尾3のラウンドで頻出するCS/CZに弱いため)。一方、3コマ目は5Cにも対応でき、5Xは4Sの尻尾の部分のおかげで[(2,1)]に差し込む策が安全に取れます(しかも、残りの待ちは鉤型になります)。ので、筆者であればより安全な3コマ目を取ると思います。ただし、窪地が4Tの形状をしている以上、5Fを立てたときに1マスのリーチとなるが処理後の段差がやや気に入らない点、4Oの受けに窮する点など、(何しろネクストが無いわけですから)ブロックアウトにおけるいわゆる「完璧な待ち方」は存在しないことは、仕方がありません。他に検討の余地がある配置として、4コマ目のようにL/R面でかわすこともできます。5Pという極めてシンプルな隙間が得られる一方、5Xの待ちが際どい所にあるので、よほどリスクの少ないRound 3やRound 13で実践することが考えられても、Round 23ではちょっと躊躇われる手かもしれません。このように、ひとつの盤面に対してどの待ちを選ぶかというのはひとえにプレイヤーの個性であり、ブロックアウトをより深く楽しむ醍醐味といえるでしょう。
さて4Sはこの面のおかげで、2マスの窪地にも対応できるという4Tなどに無い利点がありましたが、1×2のスペースが長い竪穴になっているFig. 9aのケースは4Sの最も苦手な地形です。伏せる形で急遽フェイスを作るのはレベルが5に達してクリアか死かが紙一重の場面までやらないでおきたいものです。また、4Sが4Tに対して不利な点の1つに、Fig. 9bのような中抜きで形がきれいに出来ないという点が挙げられます。これは4SをL/R面で立てたときに、1段目と3段目のキューブの位置が違うという点が裏目に出た弱点といえます。これは寧ろ末尾2/3のラウンド(3×4や4×3)にこそ起こりやすい形状で、例えばRound 3で高得点のトリプルを狙うために意図的に地形を底上げしている場合に、4S, 4T, 4O, 4Lを正しく捌き切ることはかなり難しいです。特に、鉤型の待ちを構えすぎると4Oが受けられなくなり、かといってぎざぎざした地形を均す目的で4Tを無計画に差し込んでしまえば、いつの間にか3I, 4Lの単騎待ちが2本以上出来る苦しい局面を作ってしまう、というジレンマが山積します(これについては、Round 3特有の攻略で説明すべきことですので、これ以上は触れません)。
Fig. 7 |
Fig. 8 |
Fig. 9a |
Fig. 9b |
U/D面の回転の挙動は少々難しいです。まずはCボタンから見ていきますが回転軸のZ座標がCボタンの回転の結果を変えないことは重要で、この場合はU面を使ったほうがどう考えても便利です。それを踏まえてFig. 10を見ましょう。このケースではU0→U1の回転入れが説明されています。地形の特徴としては「地面が鉤型に空いていて、9時方向から6時方向の隙間を狙う」ということですが、他のU面の形態の場合も3時間前の方向に回転入れを実施します。U1ならば6時方向から蓋のある3時方向に、という風になります。覚える内容の多い技の割に埋めることが出来るのは1マスの空間だけで、ちょっとがっかりします。
Bボタンは、4Sが上下方向に伏せているか左右方向に伏せているかで回転結果が変わります。
まずは、縦に伏せている場合を見ましょう。このときは、2Iや4Oなどで見られたルールと似たような現象が発生します: すなわち、天井側に回転軸がある場合(U1/U3)は伏せる形の回転入れになり、床側に回転軸がある場合(D1/D3)は階段落としが発生します。まず、会談落としの成否がFig. 11にあります。Fig. 11aではCBBBとボタンを押しD1形態を呼び出しています。11bではボタン操作がCBのU1形態です。そして、階段落としが発生しているのは、11aのほうだけです(11bは高さが変わらないため、固定になってしまいました)。次に、Fig. 12での伏せの動作で、これは右側がU1→B3、左側がU3→B1の回転でしか入りません(D面では、4S全体が紫の層に描画されることになり、ブロック蹴りで回転が妨げられます)。4Tの見た目上の向きだけではなく、回転軸の位置によってもBボタンの回転方向が変わるため、どちらに回るかも気を配る必要があります。心配ならば一度回してみるのが正しいかもしれません。
最後に、横に伏せている場合です。横に伏せた場合にBボタンを押すと、L/R面=ぶっ刺し型の形になります。ところが、回転軸と回転方向によって得られる結果が非常に難解です。まず、Fig. 13です。この図では、中央に1個だけある単位キューブの上で、順にU0→L3(3~4コマ目)、D0→L1(8~9コマ目)の回転を実施した場合の動きを示します。結果として、どちらも階段落としは発生せず、もとある地形の上に回転した4Sが乗っかる形ですが、U0→L3では低い高さ(床のほう)に4Sが立ちますが、D0→D1の回転では、4Sが回転軸の位置[(3,3)]を脚として立ち、結果的に1段高い場所を占めることになります。U面かD面かで高さが変わる非対称性に気を付けてください。もし階段落としを狙うのであれば、始めからL3の形にしたうえで右に1マスずつ動かしていくのが確実です。更に、より難解なのはFig. 14で、順にU2→R3(3~6コマ目)、D2→R1(10~12コマ目)です。まず、U2→R3の回転はU0と同様に回転軸の真下にキューブが存在するとブロック蹴りが発生してしまい、回転できません(4コマ目)。これではいけないので、1マス左に動かしてから回転をしなければなりません(5~6コマ目。階段落としはない)。一方でD2→R1の回転は、その場階段落としが発生します。つまり、階段落としが発生するのはこのケースだけです。D面を向けなければならないため手数は重いですが、安定して得点するならこの面を使わねばならないということです。このように、U/R面の階段落としの難解さがご理解いただけたかと思います。
Fig. 10 |
Fig. 11a |
Fig. 11b |
Fig. 12 |
Fig. 13 |
Fig. 14 |
最後のL/R面です。4Sも4Tもぶっ刺しでダブルが取れる形がL面(Y軸で180度回転させたR面も同形)にあるため、4Lよりも素早く攻撃に移れる分、高さがあるため扱いを間違えると死に大きく近づくため、最初のうちは注意しなくてはなりません。最初に4Sと4Tの違いをここでも振り返ります。Fig. 15は4Tでの同じシチュエーション(4Tの項、Fig. 14)と比べながら見ると面白いですが、お分かりの通り、4Tの場合と異なり穴が残り、4L/5J/棒待ちなどがあっても引き続き聴牌を維持できます。基本的にL/R面の形態はフェイス消去の最後の一撃に最適なポリキューブといえます。
ただし、ここで是非とも注意して欲しいのは、シングル消去時の残りかすや、消去が無かったときに残る地形です。つまり、鉤型の部分が高く残るときに、どう残すかは悩ましい場面も多いのです。例えば、Fig. 16の3種類のシチュエーションを用意しましょう。[(2,3)]の位置にあるキューブの高さだけが違う図があり、16aは3段、16bは2段、16cは1段になっていて、全てシングルの消去を行った後の経過を示しています。残った地形が圧倒的に良いのは16aです。そして、16bは5Cの伏せ(D0/D2形態)を待つ形になり、まあまあ悪くは無いといえます。そして、16cでは深さ2の竪穴が開いてしまいました。これは問題となるポリキューブの周囲を高く囲った極端な例なので、悪形になっているのが明確ですが、そうでなくとも、エッジが盛り上がってコーナーが低くなっているという、4TのU面でのケースと似た形を作りやすくなります。なので、4Sをぶっ指すときは、高いキューブの壁か四隅の壁に寄りかかるようにして差し込む方が形が良くなります。そのうえで、4Tの場合はコーナーの部分に差込口があれば有利、4Sはその1マス隣に差込口があると有利となります。似た形状のポリキューブですが、同じ局面でもどちらを引くかで難易度は異なってくるのです。
3×3では4Sの置き方は非常に悩ましいですが、危険を伴う形がFig. 17aです。5Cでダブルのブロックアウトとなる地形ですが、この形は余りにもリスクを負いすぎています。同図でたまたま4Sを手に入れたので、好機とばかり考えて差し込んでみるとどうなるかというと……中心部分が高い上に深さ2の1マス穴、一見隙間がなくとても綺麗に見えても、その実は中央が一番高く、不要ブロックを引き続けたときのリスクが非常に高い愚形なのです。この状態でCS/CZ, 5X、あるいは5Hであっても適切に対処できればまだ生きるチャンスが幾分かありますが、消去が出来ない4Y, 5K, 5Qなどであれば、次のネクストを祈る以外勝ち目はありません。一応は突き刺せる5Tであってもレベルが5の場合はタイミングの遅れで即死する可能性が高いです。そのため、敢えてコーナーを高くしてでも待ちの広さを取るため、Fig. 17bのような手を使うことも十分に考えられるのです(勿論、左右方向の中心に刺しては駄目なのはお分かりでしょう)。ここでは、左下に刺してやり過ごします*2。
繰り返しになりますが、4Sをぶっ刺すときには端の穴が周辺だけ高くなるのを避けることが重要だと分かります。4Tはコーナーに穴が開いているときがやりやすく、4Sはその1個隣がいい形になります。敢えて絶壁を形成するのは、序盤の棒が高い確率で来ることが分かっている状況のみでしょうし、そうであっても2本以上の棒が必要な状況は作ってはなりません。
さて、このぶっ刺しの形のうち、画面上縦向きになっているL0/L2, R0/R2の形状は、水平方向に180度回転する場合はCCだけではなくBBも使えるという、上級者が好んで使う手順があります。Fig. 18aはBを押した直後からCCによる回転で、BBによる回転です。この性質はボタンの押し間違いを防ぐ意味では、同じものを2回押せば同じ結果が得られるという意味では重要といえます。しかし、但し書きしている通り、縦向きのぶっ刺し形に飲み有効であり、横向きの場合ではBBが水平180度回転しないということに注意が必要です(Fig. 18cのCC操作と18dのBB操作を併記しています)。
Fig. 15 |
Fig. 16a |
Fig. 16b |
Fig. 16c |
Fig. 17a |
Fig. 17b |
||
Fig. 18a |
Fig. 18b |
Fig. 18c |
Fig. 18d |
L/R面の回転について説明をしていきます。まず、Cボタンの回転ですが、回転軸が絡んできてややこしいことになります。L面では、高さ3に位置するキューブの真下に回転軸が付いています。ということで、地面に着地している側の2I部分が反時計回りに回転しますが、逆にR面では高さ1に位置するキューブの真上が回転軸です。よって、高いほうの2Iが反時計回りに回転します。よって、Fig. 19のような地形を無理やりシミュレーションで作ってみると、上側の地形はL面でくるくる4Sを回すことができ、逆に下側の地形はR面で回り続けることになります。回転軸の位置を間違えて、跳ね返されないようにしましょう。
Bボタンによる回転はやはり大別すると2パターン有り、4Sの立っている方向が縦か横かで、回転後の面が分かれます。
縦の場合の例として、Fig. 20ではL0→B0(上側)、R0→A0(下側)を示しますが、いずれも回転による階段落としが発生します。この場合は移動を組み合わせて2回の階段落としが成立するので、簡単に200点が取れます。L0と同形のR2、R0と同形のL2についても、同じことが言えます(回転軸の高さが常に2であるからです)。L0はR0から180°回転させたR2と同じ形であるので、そこを忘れないよう注意して下さい。
横の場合はどうなるでしょうか。これもまた難解です。Fig. 21では順に下から移動による階段落としの後での回転を実施しており、L1→U2(4~7コマ目), R3→D0(10~11コマ目), L3→D2(15~16コマ目), R1→U0(20~22コマ目)という回転になります。回転結果を表に纏めると、次の通りになります(回転軸の位置で「頭側」は2~3段目にあること、「脚側」は地面に着いている側にある事を指す)。階段落としができるのはL1とR1の形態であるのに限られる上、回転軸の位置によっては地形のある初期位置からポリキューブが遠ざかる現象が起こります。本項のFig. 14で見たような非対称な法則がこの面の回転にも影響しているためです。階段落としのためにはL1(B), R1(BBBC)だというのを覚えて置きましょう。
形態 | その場階段落とし | 回転軸の位置 |
---|---|---|
L1→U2 | あり | 脚側 |
R3→D0 | なし | 頭側 |
L3→D2 | なし | 脚側 |
R1→U0 | あり | 頭側 |
Fig. 19 |
Fig. 20 |
Fig. 21 |
4Sは4Tと同じように3Lの鉤型部分を持ち、それを含んだ広い窪地を埋めたり、突き刺しでダブルを狙えますが、大きな特徴は伏せによって2マスの窪地に対応することが出来る点です。伏せの面は4Tには無い2マス分の埋め方で待ちの調整を行える利点があります。また、縦に突き刺す際には壁や高い地形を背にして刺すと効果的ですが、コーナーよりもその両隣のエッジの方が地形をきれいに鳴らすことが出来ます。
4Sの回転には、ゲーム中には見えない回転軸の違いがあるペアが存在するため、回転入れも難易度に対して実用性が見合わない、いわゆる大道芸が多くなってしまいます。階段落としに関しても、回転軸が異なることで可能なものと不可能なものが分かれているため、細かい稼ぎをする場合には視覚的な区別が効かないので、どの形態で回せば稼げるのかという必要な操作だけをボタン操作のパターンごと頭に叩き込んでおく必要があります。
[*1]回転軸の位置のみが異なる形態を含むポリキューブとして、例えば4O(12形態。軸の位置を考慮しなければ形状が3通りだが、それらは全て4通りの回転軸の位置を持つ)などさまざまなものが存在するが、「24形態が厳密には異なる」という条件を付ければ、n≦5のポリキューブのうち4S, CS, CZのみとなる。
[*2]3×3の地形で、コーナーをどうしても高くする必要がある場合、右上は回避すること。何故ならば、ポリキューブの初期出現位置で、5Qが右上寄りに出現し、4O部分は上から2段目に位置するため、右上のみ天井の高さより1段低い場合に窒息する可能性がある。