| 5Fの最短回転経路 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A0 | neutral | ||||||
| L0 | B | A1 | C | ||||
| B0 | BB | L1 | BC | U1 | CB | A2 | CC |
| R0 | BBB | B1 | BBC | U2 | BCB, CBC | L2 | BCC |
| B3 | CBB | R2 | CCB | A3 | CCC | ||
| R1 | BBBC | U3 | BBCB, BCBC, CBCC | B2 | BBCC, CCBB | R3 | BCBB, CBCB, CCBC |
| L3 | BCCC | D1 | CBBB | D3 | CCCB | ||
| D0 | BCBBB, CBCBB, CCBCB, CCCBC | U0 | BBBCB, BBCBC, BCBCC, CBCCC | D2 | BCCCB, CBBBC | ||
5Fは5Hと共にアーケード版ブロックアウトの最後に登場するポリキューブであり、その初登場は5Hより1ラウンド早いRound 27です。やはりこのポリキューブも習熟に時間を要することは言うまでもないでしょう。
4Yのブランチ形状を持つポリキューブとしては他に5Kがいますが、それとは異なり隙間のない置き方としては4L(A/R面)や3L(U面)を地面に接地する2パターンの置き方が有り得ます。ただし、曲がり角の所に突起が生じることにより、平置きの形はいずれも角に配置するのが有効です。また、3L部分を接地した場合は最も高い部分が高さ3になるため、扱いは特に慎重になるべきでしょう。
そして、ブランチの棘のうちのひとつが長さ3になったことにより、平置き以外の形は隙間なく置くことが難しくなります。L/B面は2段目が4Lの形になるもので、A/R面同様にL/Jの鏡写しの形が異なるため、正確な判別が必要となります。そして更に問題なのは、最大でトリプルが狙えるD面ですが、深さ2の穴でかつ表面が4Yリーチ目でえぐれている状況を意図的に組むことは考えにくいため、主に深い穴ができた時の補修手段として使うことになりますが、平均ボタン数が4.5手かかるD面の上に、回転軸が根元にあることにより、回転量自体が大きくなるため地形や壁への接触が発生しやすく、天井の低いラウンドでは回転後の形に持ち込むこと自体から困難を極めるという凶悪な性質があり、見た目以上の操作難易度を誇るのが5Fの最大の特徴です。
回転軸の位置が4Y同様に3つの棘の交点になる部分にあることで、何が起こるかを如実に示しているのがFig. 1です*1。5Lの項のFig. 1cと同じような動きをしており、地形が高いと水平回転でもぶつかってしまう可能性のある形状は慎重な操作が要求されます。また、CCCBによりD3形態へと移行した場合、自由落下が発生しないように最速で回転を行った場合でも、地面に一番近い端点は高さ4の位置(5×5×7の場合、一般的には天井高-3の位置にあたる)にいます。そのため突き刺しのD面を向けた時に地形が高い場合最後のB回転直後に固定が発生して死亡する可能性が極めて高く、D面が実質的に使えなくなることがままあります。
5Fは5Hと比べると用法(利く形)は少ないにもかかわらず形態の数は24種類あり、突然の出現で不覚を取られることが多いため、5Fは全てのポリキューブの中でも特に死亡率が上位に位置します。その危険性を理解しそれでも臆せず操作できるようにならなければならない、上級者への最終試練に相応しいポリキューブと言えるでしょう。
|
Fig. 1 |
まずは、地面に隙間が発生しない平置き形の一つであり、初期配置のA面そしてその線対称形の片割れであるR面(初期状態からボタン3~4手でアクセス可能。180度回したB面ではないことに注意)について見ていきましょう。4L形かつその交点に当たる部分に突起が生えていることにより、角の高い地形を作りやすく、またFig. 2のように5Xが片方受けられるような形にも対応できるので、3×3初手の形としては大分安定感が高いといえます。3×3の初手5Fと他の難しいペンタキューブとの組み合わせも受けのないポリキューブが無い(Fig. 3参照。なお5Pはすぐに1フェイス取れるので割愛)上に、紫勝負でも意外に無理のない形が幾つもあります。隙間を作らない形が少し窮屈に見える5T, 5Lなどは2段目の紫を初めから狙ってしまうアイデアも忘れないでおきたいものです。似たような図として4LのFig. 7でペンタキューブの受けの紹介をしていましたが、5Fでは2段目の紫に1マス追加されることが、紫勝負の目をより柔軟に作れる要因を担っています。
A面の弱点と呼べるものとしては、初期状態からBBBもしくはCCBと回転して得られるR面も合わせて覚える必要があり、合計8通りの4使い平置きパターンを知っておく必要があります。冒頭でも話した通りですが、特に狭いピットにおいては5Fの回転軸が棘の交点にあるために不測の壁蹴りや地形蹴り(四隅の壁と異なり回転が禁じられる)が発生しやすいため、地形がガチャガチャしていたり高低差が出ている状態では思わぬトラブルを招きます。出現から早いうちの操作が求められますので、フィッティングは素早く行いましょう。極端な例として、両端が高い状態での水平回転が封じられるFig. 4のようなパターンを考えます。この場合はCCBとボタン操作してR2形態に移行するのが最速ですが、回転軸の位置関係から、壁蹴りが発生して3~4コマ目の状態でその場でBを押した時に、右側の壁に操作中の5Fの棘が乗っかってしまうので、一度左に寄せてからBで回す必要があります。
壁蹴りと地形(キューブ)蹴りは挙動が異なるのを如実に表したのがFig. 5であり、5×5の四隅が地形で囲まれた場合に、中に初期状態のA0形態である5Fが中に入った場合、一切Cボタンによる回転が禁じられます。3×3ではそのようなことは発生しませんが、四隅の壁蹴りはピット内に収まるようにx-y座標に補正が掛かるためです。しかし地形のポリキューブは蹴ることができないため、このようなロックが発生してしまいます。回転軸から2以上の長さが伸びるポリキューブは4Iなど長さが4以上あるポリキューブに限られますが、アーケード版ブロックアウトの5Fはかなり例外的といえます。この現象は3×3以外のピットで注意すべき点なので、しっかり押さえておきましょう。
|
Fig. 2 |
Fig. 3 |
Fig. 4 |
Fig. 5 |
初期状態からBボタンを押し続けると遷移するA-L-B-Rの各面は、いずれも4L形が地面につくか1段浮いた形になる高さ2の置き方なので、一緒に覚えておきましょう。A0もしくはA2状態からBのみを押し続けている限りは、高さが3のU面とD面には変化しません。そのためこの形状を一通り覚えておき、使えるようになるのが5F出現に怯えないようにする攻略の第一歩です。そして、ここでは特にL/B面の2段目が4Lとなる形を見ていきます。
伏せた形で穴を埋めて地形を均すのは難しいですが、Fig. 6のような4S+5Fの組み合わせは覚えておくとよいでしょう(4SをそのままA0で置いた場合、5FはL3形態が収容できる)。このような伏せ置きを狙うのは狭いピットでは運任せとなってしまいますが、5面台のような広いラウンドではこの形を覚えておくとよいでしょう。
寧ろ覚えておくべきなのは、4Lの削りが成立する場面となります。3×3では5Pや5Cが平置き削りの優秀なプレイヤーとして紹介しましたが、当然ながら4Lのようなテトラキューブも活躍の目があり、そしてそれを4Lを含んでいる5Fは、2つの高さで使い分けられる可能性があるために価値が上がります。一例としては、5Xの項にて紹介した、青が死んで紫勝負となっている状態で5F聴牌となる、5X→4O→5Fのパターンです(2手目の4Oは5P, 5QなどでもOKです)。ただし、この方法でフェイスを取る時に気を付けるべきことは、1段目の青の層に残るキューブが4Lの丁度交点に当たるため穴が増える可能性があります。例えば、深さ2の4L穴に対して5Fを入れると穴が1Iと2Iの2つに分断されて整地に手間の掛かる地形となってしまうことです。手間が掛かるだけならよいのですが、窪地の周りの段差が高いと受け容れが減ってしまいます。実際、Fig. 7の8コマ目の図形は3つの穴が空いている上に実はよく見ると左側の複雑な穴はどちらもCSのみ受かりCZは([3,1,1]-[3,2,1])で2使いのみが可能、といった制約が多い地形です(それが瞬時に分からなくとも、何となくこの地形はきな臭いな、というのはプレイしていると掴めてくるでしょう)。穴が空いている場合でも地形をできる限り覚えるという技術はより大切になっていきます。
上段・下段の削りを使い分ける時には、5Fの軸の位置にも注意が必要です。軸が乗っかる場所にキューブがあるのかないのかにより、使うべき面が異なります。分かりやすい例がFig. 8であり、これらの形態の差(8bでは8aよりも1回余計にBを押している)は([4,3,1])の位置にキューブがあるかないかの違いです。この位置にキューブのない8aではB0形態を使うことで浮いた形でフェイスを取っていますが、8bにはそこにキューブがありB0だと4Lが3段目に浮いてしまうために、ここはもう一度B回転でR0形態を作り、そこで平置き削りをするのです。段差がもっと出てくると判別が難しくなるため、両者の違いはものにしておかないといけません。(間違った形態を使ってしまった場合、8aの場合はそれでも1フェイスは取れて([4,3,2])が浮いてしまうだけですが、8bの場合はフェイスも取れず8マスの空いた緑勝負になってしまいます)
そして、A/R面の時にも述べた通り、L/B面も8通りの形態があり、瞬時に使い分けが必要です。とりわけ5Fが出てきている以上、ピットの高さはどれだけ高くとも9(そして4面台~0面台は5面台の7を除くと全て8)しかありませんし、さらには立体ペンタキューブなので出現後も1段分余裕が少なくなるため、素早い動作が求められます。高さ2となる16通りの形態は間違えないように動かしたいところです。
|
Fig. 6 |
Fig. 7 |
Fig. 8a |
Fig. 8b |
ボタン操作CBで最速なら2手(U1形態)でアクセス可能なU面も、5Fを使いこなす上では外せません。U面はD面と同様に高さ3を持ちますが、平置きした場合は3Lの形で地面に着き、交点部分の高さが2段高くなり3段目に位置します。5Pの形の立て掛けが可能なので4Sと4Tのダブルぶっ刺し形にも利き、4Lの場合は同じくD面のぶっ刺し形を1段高い層で受けることができます。2段差の部分と1段差の部分が同時にできるために威圧的な形にはなるのですが、他のポリキューブを立てておく形に有効形が多いことや、そもそも底面積が9しかない3×3においては、省スペースの置き方があるというだけでも有難く、一先ず安全な手で逃げておきたいという場合には使いたくなる形態でもあります。ただし、U面はどの面を向けるかによってボタン操作が2~5手と掛かる数がばらつく(左下角になるU1が最小の2手で、左上角になるU0が最大の5手)ため、水平回転が容易な3Lや立体テトラキューブとは話が異なる、また5Qのような3使い形が暗記必須の形もありますが、それとは操作の難しさの質が異なると言えます。
Fig. 9aにて、3×3の場合にトライキューブとテトラキューブとの組み合わせで考え得るものを見てみましょう。中には3Iと組み合わせた時の5T聴牌(4コマ目)や、3Lの建てかけを含む形の5L聴牌(3Lは7コマ目、4Tは18コマ目、4Sは24コマ目、4Yは28コマ目)といった、ピンポイントな待ちもありますが、こうした使い方も有り得るということで覚えておくのもよいでしょう。
Fig. 9aと同じ盤面で、Fig. 9bにてペンタキューブについても受けを考えてみます。総じて3×3で出現しうるペンタキューブは配置難易度が高く、置き方の柔軟性が大きく殺がれるピットでは、完全に全ての形を受けることはできず、どこかで妥協種を探すしかなくなります。一目瞭然なものとしては5Xとの相性の悪さで、傘を1つ塞ごうとすると中央分断が発生し(3コマ目)、立体のテトラキューブやペンタキューブがまともに受けられなくなるという弊害があるため、一つずらして紫5P聴牌(4コマ目)とする方がよいと考えられるでしょう。5T, 5Lも3×3では厄介極まりないポリキューブで、5Tは妥協片置き(6コマ目)か紫勝負を迫られます。5Lは平置きの手(11コマ目)が有効なのは幸いですが、中央待ちを嫌って3使いにするなら5T待ち、対角線の角の占有などになるでしょう。5T, 5Lのどちらも、[(1,1),(1,3)]か[(1,1),(3,3)]のどちらかが緑の層になるパターンがありますが、後者の対角線の角が高い状態は3×3の場合それこそ5T, 5Lの連打が厳しいので、概ね前者の方が安全であると考えられています。5Cは単純な3使いの他紫勝負で3Lを受けるという手(15コマ目)がありますが、次に5Xが来ると中央に入れるしか手がなく、5Kではフェイスが取れない上に待ちも悪いという最悪のパターンがあるためリスクが大きい置き方と言えます。次の5Pですが、立て掛け置き、平置き(それぞれ16, 17コマ目)の他にも有効な置き方が幾つもあり迷いますが、基本は使い易い平置きでしょうか。
同図の立体ペンタキューブも見ていきましょう。5Qも多彩な置き方ができますが[(1,2,1)]や[(2,1,1)]に引っ掛ける際に、23コマ目のような形を想定したのに、25コマ目のような所謂「サボり」形にならないように気を付けましょう。5Kは4Yの1使いで置く5L待ちか4Tとして使う形になるでしょう。5Hは平置き以外の形がよくなく、5P紫勝負(31コマ目)にすると([3,1,1])が空白となることに注意します。そして5Fが連続した場合ですが、3Lを地面に付ける(33コマ目)と4Sが2段分のえぐれた地形が大型のポリキューブにフィットしにくい危険性があり、4Lを地面に付ける(34コマ目)と斜めに2穴が並ぶ不穏な形です。アクロバットとしては35コマ目の4O聴牌が考えられますが、これも5Xを筆頭に不得意な形が多いため、リスクテイキングとしても3使いよりよい手かは難しいところです。
3×3のプレースメントについて駆け足で触れてきましたが、広いピットでの対応も欠かせません。3Lという底面の形状はブロックアウトにおいて非常に使い易く、多くの種類のポリキューブで埋めることができる*2ために、5Fを使って埋めるケースも十分考えられます。その場合に、配置する座標が角の場合と中央の場合ではそれぞれに気を付ける事項が出てきます。角で5Fを回転操作してしまうと、壁蹴りによって移動したキューブが中央の座標へと戻されてしまう現象が発生するため、回転はなるべく先に行っておき、移動だけをするように努める必要があります(ただし地形によっては高くなっている部分を避けるための移動が必要になったりもします)。Fig. 10の2~5コマ目がそれに相当します。そして、中央に配置する場合は、周りの高さに注意を払う必要があります。U面でも最も手数の掛かるU0は。CBCCCを除き全てB回転からの回転ルートを持ちますが、CBCCCの場合はU1形態からU0形態に向かうため、着地まで5Fが高さ3の状態で立っていることになります(同、6~8コマ目)。一方で、BBBCBを行っているパターン(9~11コマ目)では10コマ目のBBBしている状態では高さ3を経由することがなく、最後のBでU0形態となって落とすことができます。5面台のような広いステージで終盤を迎えると、レバー移動による動作も反応速度が間に合わないと持って行かれるため、地形がある程度の高さまで積まれた状態だと引っかかりによる頓死が気懸かりです。また5Fはx-y平面の中央にいる場合に壁蹴りを起こせず地形を蹴る(=回転が禁じられる)動きが発生しやすいため、むやみやたらな操作が思わぬ窒息の遠因となるので注意しましょう。
|
Fig. 9a |
Fig. 9b |
Fig. 10 |
最後に、高さ3を持ち理論上ではトリプルも狙うことが可能な5FのD面ですが、これでトリプルを狙いにいくのは余りにも危険な行為です。D面は最低でもボタン操作が4回必要な上に、冒頭でも紹介した回転軸の影響の通り、D面を向けた時点で高さが天井高-3の位置に先端がいるために、自然落下次第では既に地形に接している可能性もある危険極まりない形態です。
多段消去を狙うケースはそれほど多くはなく、トリプルを狙う為に地形を組むのは考えにくい(他のポリキューブでダブル以上の消去を取れる手を崩してしまう。詳しくは4Lの項のFig. 19を参照)ため、深さ2の穴の周囲は広く取り受け容れられるポリキューブの択を増やす方が高次周ではよいでしょう。Fig. 11で異なる操作で5Fを動かしてダブルを取る例を見てみます。中には13~14コマ目の回転のように、壁蹴りによって操作中の5FのY座標が大きく変わることもあるため、壁蹴りのことを考えて操作しましょう。横に長い8面台、縦に長い9面台、両方そこそこの長さを持つピットの1面台と5面台と7面台は、壁蹴りと地形蹴りの両方を考慮しながら積んでいく必要があります。
そして、狭いピットでは主に壁蹴りによる座標の変化を無意識のうちに使いこなす必要に迫られます。Fig. 12では実際に地形が盛り上がっている状況から5Fの差し込みを行う場合の動きを見ます*3。実は5Fは3×3のピットにおいてU/D面以外の高さが2の形態は全て回転軸が角に位置するようになっており、Bボタンは左の面が正面を向くようにY軸を中心に回転させるので、回す方向次第によって軸の位置が異なります。これによってB回転する直前に5Fを操作してからBを押すことで、右側の穴に差し込む場合に限り5Fが1マスだけ壁蹴りを受けるため右へ1マス分の移動が必要となりますが、左側の穴では壁蹴りが発生しないためにそのまま落下で済みます。(Fig. 13) この1マスの差が違いを生みますので右側は移動に1手余分に掛かることは覚えておくとよいでしょう。
|
Fig. 11 |
Fig. 12 |
Fig. 13 |
5Fはこれまで何度も振り返ってきましたが、回転軸が4Y部分の交点に存在するため、長辺が大きな移動をするとダイナミックな回転となります。Fig. 14のように、傘がされた2マスの穴を埋める芸当は長いポリキューブでなければできないと考えられますが、それらは1, 5, 7面台でしか使えず利用できる状況もかなり限定的で覚える必要性がないものでした。コンパクトな形でありながら大胆な動きをするので、計算が狂いそうですが決められれば観戦者も騒然となるかもしれません。ただし、移動量の大きな回転を行うことで、予期せぬ壁蹴りが発生して回転入れを妨げるパターンがあります。それがFig. 15で、([2,2,1])の位置にあるキューブが丁度A2形態からのCでの回転入れ(5~6コマ目)やU2形態からのBでの回転入れ(7~8コマ目)を阻んでしまいます。いずれも邪魔になっているキューブがなければ回転入れが可能なのも見逃しがちで、例えばU2からのB回転は壁蹴りの移動後の位置を占めない、7コマ目で地面が見えている5箇所のポジションはキューブが積まれていても回転入れが成功します。なお、Fig. 15ではU3形態からCを使っての回転入れが普通にできます(同9~11コマ目)。なおA/R面でのC回転と同様にしてL/B面での回転入れを使えば、2段目だけが浮いている地形に対して回転入れを狙うことも可能と言えば可能ですが、垂直に立ったコの字型の地形を作るというのは状況として考えにくく、隙間無く埋まる地形を考えることの方が難しいでしょう。
4YのC回転と同じ回転入れを持つU面ですが、実はこの面でB回転による階段落としを発生させることができません。Fig. 16でその様子を見てみましょう。考えてみれば当然の話で、回転軸が地面に着いているため、地面に広がる突起に右向きが含まれるU1/U0形態はそもそもC回転を実行すると床蹴りが発生して回転自体ができません。逆に左向きが含まれるU2/U3形態の場合は、回転軸を中心に5Fが寝ることになるために浮くことがなく階段落としが発生しないことになります。これらの回転はFig. 14の9コマ目のような2マス横に並んだ穴を埋めるのにも使えますが、右側に穴がある時にしか使えないことに注意が必要です。ブロックアウトの回転方向は2方向(X軸を中心に正面が下を向くように回るA回転も含めれば3方向)で、各軸に対する逆回転もありませんので、使えるサイドが限られる回転入れは覚えておかないといけません。
D面での階段落としは非常にリスクが高く、まずこの面を向けるだけで天井高-3段の高さに先端が位置するので着地位置が最下段の場合でも操作を素早くこなさなければなりません。そして、変化後の形は突起に右向きが含まれるか左向きが含まれるかで形態が変わります。まずFig. 17aで紹介する右向きの含まれるD3/D0形態ですが、高さ2の1使いの形(B1/L1)を経由して更にもう一度Bを押すことによってU面を向き(U3/U2)を向き、壁蹴りの影響を除けばその場で180度回転した形に戻ります。これらのケースはそれぞれ1段の落下が発生するため、その場で2回の階段落としを実行することが可能になります。次にFig. 17bで紹介するのは左向きの含まれるD1/D2形態です。これらの形態はまず回転させると4使いの形(A1/R1)となりますが、この時点で回転軸の下には2段の段差があります。このままでは階段落としが1回しか起きず100点しか得られないことになります。この階段落としで余計に100点を取るには、他の地形のキューブに着地させるアシストが必要となります。高い段差の変化があるため、滅多に実行されない5FのB回転による階段落としは見逃されがちです。
最後に、まだ紹介していないBボタンの階段落としの発生パターンとして、L2→A2、B0→R0の2通りがあります。これらは4Lの部分の下に位置していた1Iが4Lの層の上に動くパターンであり、予測がしやすい形をしています。この回転に関しては壁蹴りなどの考慮をする必要が無いため比較的気軽に使えるのですが、高さ2のままで階段落としが発生するパターンはこの2つしかないことを暗記しておきましょう。
|
Fig. 14 |
Fig. 15 |
Fig. 16 |
|
Fig. 17a |
Fig. 17b |
Fig. 18 |
5Fは5Kと共にブランチ型を含んだ立体ペンタキューブの一つであり、最難関のポリキューブの一つとして位置づけられています。しかし同じ最終盤の出現となる5Hよりも1ラウンド早く出現することから難易度は5Hよりも高くないかと言えばそれは大きな誤りです。その理由としては2種類存在する平置き(4使いのA/R面、3使いのU面)がコーナーへの配置を推奨し中央に立てるのが怖いことや、1使いの使いどころが(高さ2のL/B面も高さ3のD面も)クリーンに入ることが少ないこともあるでしょう。しかしそれよりも、アーケード版ブロックアウト特有の問題として触れるべきは「回転軸の位置」であり、これがブランチの交点にあるために5Lのようなコンパクトな回転はせずに大振りな回転をするため、ぶっ刺しでトリプルが狙えるD面は出現位置から3段下が初期位置となるという、天井の低い高次周では文字通り致命的なポリキューブとなります。
回転軸の位置の影響は、高さが変化するB回転に止まらず、C回転においても四方の壁を蹴ることによる壁蹴り補正が他のペンタキューブよりかかりやすく、しかも壁蹴りを起こしやすい長さ4以上のポリキューブとは異なり、5Fは6面台を除いた全てのピットに出現しうる、まさに最後にプレイヤーを待つ門番の如き操作難易度を押しつけてきます。そのために、このキューブの操作が及ばずにゲームオーバーになることも多くあるでしょう。
これまで多くのキューブを捌いてきたプレイヤーであるからこそ、この性質を深く知り、底面積が狭いピットでも広いピットでも最適な動きを学び、猶予の少ない状況でも適切な操作が求められます。天井高が9ある序盤の1~3面台でなんとか操作感覚を掴み、後半面でも精神的に圧倒されないことが、上級者の最低条件です。
[*1]なお、5Fは出現位置での回転軸の高さが1段低いために、高さ3の3L平置きであるU面を向けた場合は頂点のz座標は8(天井高+1)である。従って4I, 5I, 5J, 5Yのように、ポリキューブが天井高+2の位置を占めることはなく、それに起因する奇妙な動きも発生することはない。
[*2]地面に3Lの形状を接着させられるポリキューブは3L. 4Y, CS, CZ, 5Q, 5Fの6通り(原作版を含めばキラルのものも3L面で設置可能だが、上の段の引っかかりの制約が厳しい)。それに加えて5Fだけが2×2×8の6面台のピットで出現できない(なお、6面台で他に登場できるのは1I, 2I, 4Oのみであり8種類しかない)。これを考えると、何故3L形が6面台の要になるというのかという理由もうなずけるであろう。
[*3]譜面は筆者のプレイ動画(https://x.com/skysqraper/status/2031224624223236160)より作成した。プレイ条件はRound 30, Level 1である。